イギリスの南海岸には、風光明媚なスポットがいくつもあります。東寄りにあるドーバー海峡の白亜の崖は昔から有名で、イーストサセックス州のイーストボーンの町に近いセブンシスターズやビーチィヘッドは、この眩いばかりの美しい白亜の崖がすぐ近くから望めます。交通の便が良いとは言えませんが、日本の旅行ガイドにも紹介され、多くの人が訪れるようになりました。
南海岸のほぼ中央から西寄りにかけて、2001年に世界遺産に登録されたジュラシックコーストがあります。中生代ジュラ紀の地層が見られることからその名がとられ、ダードルドアという天然の橋などが有名です。またウェイマスから南に細長い砂洲で繋がったポートランド島の、丘の上からコーストラインが一望できます。
南海岸のさらに西方のコーンウォール半島には、有名なフランスのモン・サン・ミッシェルのイギリス版と言われる、山頂に城のある小島セント・マイケルズ・マウントがあります。そしてイングランド本土の最西端の地ランズエンドには、強風の吹く断崖絶壁にも関わらず、娯楽施設などもあって多くの人が訪れます。
南海岸にはまた、魅力のある町が幾つもあります。昔からの漁師の町で、1066年の戦いでも有名なヘイスティングス。ジョージ4世の建てた東洋風の離宮があり、上流階級の人たちのリゾート地であるブライトン。イギリス海軍と縁の深く、装甲艦ウォーリア号が印象的なポーツマスと、その南に続くのんびりとしたサウススィー。ポーツマスの沖合のワイト島もまた魅力的で、西端には石灰岩の美しい岬があります。
そんな有名な場所でなくても、何気なく立ち寄ってみた海岸で、思わぬ感動的な場面に出会ったりもします。ロンドンの東にあるケント州の北海岸から始まって、一部を除いてほぼ時計回りに、東から西への順番で並べてあります。最後は地の果てランズエンドになるはずですが、少し北に翔んで西ウェールズの海岸で締めくくりました。
シリーズ第7弾は「海辺に見る夢」と題して、南海岸の写真22枚を選び、そのイメージから湧きあがる夢を、詩にしてみました。
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『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ
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