イギリスのスケッチ 〜名所めぐりと写真詩〜

ロンドン在住の写真家 <狩野けいぞう>のブログ

2023-01-01から1年間の記事一覧

トラファルガー広場のツリー

トラファルガー広場の年の瀬の夕暮れ祝杯みたいな噴水が神秘の色を帯びる サンタが待ちきれず飛び立とうというのかツリーのロケットが噴射を水に映しだす もうすぐやって来るクリスマスがやって来るはやく来いクリスマスよ来い -------------------------- …

ロンドンアイとビッグベン

流れる夕焼け雲回る観覧車その中に抱かれた小さなビッグベン ロンドンアイはロンドンの目その瞳の奥に映る小さなビッグベン 暮れていく空の下で輝きを増していく瞳の奥に映る夢のビッグベン ----------------------- 写真詩集シリーズと、名所めぐり アマゾ…

王立アルバートホール

ビクトリア女王が亡き夫君に捧げた王立アルバートホール たそがれに照らし出されて車のライトが流れる やさしい調べが、流れ時が、流れ思い出が、流れる そして、今も空にある宝石のような、輝きはそう、女王様の涙 ------------------------ 写真詩集シリー…

石垣に沿った道

湖水地方の山岳地帯の石垣に沿った道 うっすらと雪に覆われて続いて行く道 どこへ続くのか霧が出てきてこの先は見えない けれど此の道をずっと進んで行こう先が見えなくても --------------------- 写真詩集シリーズと、名所めぐり アマゾン ジャパン 著者ペ…

湖水地方の山岳地帯

山岳地帯の荒れ果てた野にひとり佇む 静かに時がきてまとわり付く深い霧の中 針のような枝先まで私は自分の存在をいま見つめている 春になってもう一度生まれ変わるために ---------------------- 写真詩集シリーズと、名所めぐり アマゾン ジャパン 著者ペ…

湖水地方の山と湖

大氷河の底に出来た大きな湖 大氷河の側面に出来た険しい山々 低く流れていく厚い雲の隙間から漏れ出た光 遠い昔の天地創造のカオスのようだ --------------------- 写真詩集シリーズと、名所めぐり アマゾン ジャパン 著者ページ アマゾンUK 著者ページ ま…

「ロンドンの名所を、写真で歩こう」 キンドル新刊の ご案内

イギリスは天気の悪い日が多く、この本に収められた写真のような青空は、あまり見ることができません。日本のクライアントが青空を好んでおられることが多く、私自身も青空が好きなこともあって、なるべく空が思いっきり青い写真を撮ってきました。この本を…

セント・ポール大聖堂と黄葉

秋の日に輝く黄葉をフレームにセントポールの大聖堂が見える 人工と自然堅固さと柔軟さ重厚さと軽快さ陰影と輝き 永遠を生きる生命とはかない生命懸命に輝いているはかない生命 ----------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン…

ウェストミンスター宮殿と黄葉

かつて国王たちの華やかな生活のドラマがあった そして今も議会の激しい論争のドラマがある ウェストミンスター宮殿はテムズ川に浮かぶ舞台のようだ そして輝く梢の黄葉は舞台を飾る垂れ幕のようだ ----------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩…

ロンドン・アイと黄葉

秋のサウスバンク巨大なロンドンアイは魔法の小道具 輝く木の葉の魔術で空にそびえる観覧車を操っている 誰にも見えない魔法使いの黒い影が世界を操っている 私には見える魔法使いの黒い影が世界を回している --------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン…

リーズ城と光る雲

歴史の流れのような空の世界の夕焼けを仰いでいる 夢の移ろいのような水の世界の夕焼けに浮かんでいる 昼と夜の境で二つの夕焼けの境で漂っている 池の中のリーズ城が歴史と夢の境で漂っている -------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリ…

リーズ城と池の白鳥

夕日を受けて輝く池の中のリーズ城水面の下に見えるお伽の国の城 ふと通り過ぎたすまし顔の白鳥もしかしたらここは白鳥の湖 もうすぐ始まる王子様の舞踏会白鳥のオデット姫がバレエを踊りだす ------------------------ 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シ…

秋の湖畔の木

風に運ばれて滅びるために生まれてくる波 光りに運ばれて滅びるために生まれてくる時 湖の彼方にはきっと永遠の夢がある 夢を捉えようと秋の湖畔の木が黄金色に輝く ----------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン ジャパン …

湖面と黄葉

湖に向かって手をさしのべる枝よ君の姿は、楽譜のようだ 枝の上を舞う輝く無数の木の葉よ君の姿は、音符のようだ 中部ウェールズの秋静かに流れる湖面のシンフォニー 風のコンダクターよ今日は、どんな調べを聞かせてくれるのか ------------------------ 『…

赤いアイビーと窓

古い大学の建物の赤いアイビーに開いた目と口のような窓 カボチャの皮をくり抜いて作った目と口に似ている オックスフォードに秋が深まりハロウィーンも近い 赤いアイビーが描いてくれたカボチャの目と口 ---------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』…

孤独なベンチと影

グリーンパーク都会の喧噪が遠くに聞こえる静寂 西からの日を受けて蝶の群れのように秋の葉が輝く 歩道の傍らで輝くこともなく佇んで来た 孤独なベンチが地上に伸びていく自分の影を見ている --------------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集…

輝く木の葉と自転車

片腕を伸ばして力自慢をしている黒い木の枝 初秋の気配が漂う公園の輝く木の葉は光のシャワー 木の幹にもたれた自転車に降り注ぐ光のシャワー 都会の喧噪に疲れた私の心に降り注ぐ光のシャワー ---------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シ…

タワーブリッジと秋の葉

沈む太陽の懸命の輝きを受け止める秋の葉 散る秋の葉の懸命の輝きを受け止める私の心 シルエットのタワーブリッジが光の架け橋を作る 私の心の奥深くに届く光の架け橋を作る ----------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン ジ…

国会議事堂と光芒

空に渦巻く雲絡み合う光は白熱の論議 雲間から射す光の放射はスポットライト 古典とゴシックの厳かなシルエットの国会議事堂 数多くの世界の歴史がここから生まれた --------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン ジャパン 著…

国会議事堂のシルエット

空がオレンジ色に染まり国会議事堂のシルエットが棒グラフのようだ 右にビッグベン左にビクトリアタワーいくつもの塔が背伸びする 自分が一番だぞと橋の上の街灯が三つの灯を灯す ウェストミンスター橋の夕暮れのシルエットが棒グラフの高さを競う ---------…

細長い窓とアイビー

オックスフォードの古い大学の建物の流れる涙のような窓 涙に濡れて頬にまつわりつく髪のようなアイビー 秋は哀しい季節だけど大学の町では秋は希望の季節だよ 涙を拭いて見上げてごらんどこまでも続く空を ------------------------ 『ぽえてぃっく ブリテ…

赤いアイビーと自転車

学生の夢が燃えているようだ新しい希望に燃えているようだ 町外れの村古い家の壁を伝う赤いアイビーに凭れる自転車 オックスフォードの秋は一年の始まり新しい自転車はきっと学生の夢 ---------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ ア…

テムズ川の夕暮れ

昼と夜の間で上と下にある二つの空の間で 自らの反映を抱いて眠りにつこうとするいくつものボートに 沈もうとする日がやさしく投げかける一瞬のともし火 オックスフォード郊外のゴッドストウのテムズ川の夕暮れ ------------------------- 『ぽえてぃっく ブ…

リージェンツ・パーク

Regent's Park マダム・タッソー館の裏手の、総面積166ヘクタールの王立公園リージェンツ・パーク。インナー・サークルという円周道路の内側にある、ジョージ5世の妻の名を冠したクイーン・メアリーズ・ガーデンは、1932年から公開され一年を通じて…

ウィンダミア湖畔のボート

夕暮れ時の湖畔に並べられたいくつものボート 湖の彼方から風が運んで来るほのかな光 ふと一瞬ボートに舞い降りたほのかな光 蝶々のようにボートに舞い降りたほのかな光 ----------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン ジャパ…

マダム・タッソー館

Madame Tussauds おしゃれなメリルボーン・ハイ・ストリートを北に歩くと、突き当たりの近くにマダム・タッソー館がある。1835年にタッソー夫人によってベーカー・ストリートに創立され、1884年に現在地に移転してきた。世界各地に分館のある有名な…

ウィンダミア湖の遊覧船

ウィンダミア湖のボウネスの桟橋で眠りにつく遊覧船が今日の思い出に耽る 沈む太陽が最後の力で光の挨拶を送って今日の別れを惜しむ 夕暮れの湖畔のこの美しい交感を木の葉のフレームで心の部屋に飾ろう ---------------------- 『ぽえてぃっく ブリテン』写…

ウォレス・コレクション

Wallace Collection セルフリッジズの北にあるウォレス・コレクション。パリで育った第4代ハートフォード侯爵のコレクションが中心で、非嫡出のリチャード・ウォレスが相続し、未亡人が政府に寄贈した。5500点近い美術品などがあり、1900年から現在…

茶色の野畑に

九月の青空を風に乗って少し重たげな雲が流れていく 取り入れの後の茶色の野畑に寂しそうに立つ一本の木 丘に伸びていく細長い自分の影が自分の影だけが親しい友達 ------------------------ 『ぽえてぃっく ブリテン』写真詩集シリーズ アマゾン ジャパン …

オックスフォード・ストリート

Oxford Street (Selfridges) オックスフォード・ストリートは、マーブル・アーチ駅から東に2キロほど続く、賑やかなショッピング・ストリート。リージェント・ストリートやボンド・ストリートに比べて庶民的なブランドが多く、セルフリッジズはイギリスで2…